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2018.03.14

日本学校保健学会 学術大会長ポスター発表賞受賞

日本学校保健学会第64回学術大会(平成29年11月、仙台国際センター)において、本学専任講師の鳥居哲夫先生が学術大会長ポスター発表賞を受賞いたしました。

演題:「学校における乳がん教育の教育内容の在り方について(その2);」
共同研究者:山田浩平、大津一義、薗部正人

<演題概要>
学校における乳がん教育の教育内容として、第1報では、乳がんは女性の癌罹患率中最も多く、母親が罹患した際の子供への影響が多大であることから、学校での乳がん教育を行う必要があると考え、そのあり方を文科省の「がん教育推進のための教材」報告書(平成28年4月)を参考に、中でも家族との関わりが言及されている「がん患者への理解と共生」を中心に検討した。
今回の第2報では、第1報での乳がん患者及びその家族の心の変化に引続き、その後の初期治療としての薬物療法期(今後5年間ホルモン療法も継続)における社会復帰模索に至るまでの1年間の心の変化について検討した。
第1報での患者のQOLは家族のQOLと密接に関わっていることに加え、課題であったアサーティブコミュニケーションスキル「DESC法」を母親及び息子との対話に用いた処、お互いの理解が深まった。また、母親が仮の社会復帰を果たしたが、職場での人間関係や社会復帰への不安等から、家族への気遣い、イライラ感等が見受けられ、がん患者の社会復帰は家族だけの支援では限りがあり、社会的支援体制の充実と周知の必要性が課題となった。具体的症状として母親が、家族との共生と社会(職場)との共生が重なり、鬱状態に陥った。第1報での悲しみのプロセスの視点から、その背景について振り返った処、「後悔」との関りがあり得ることが示唆された。


<受賞者コメント>
このたび、平成29年11月に行われた「日本学校保健学会 第64回学術大会(於 仙台国際センター)」の発表(演題:「学校における乳がん教育の教育内容の在り方について(その2);」)において、「学術大会長ポスター発表賞」を拝受いたしました。
昨年に引き続いての栄誉ある賞を受賞し、大変光栄です。
今回の受賞で、学会が学校教育において「がん教育」、中でも患者と家族の理解と共生(QOL)についての必要性を示唆しているものと捉え、今後早急な授業化、教材化を進めていかなくてはと認識しております。
 あわせて、トップスポーツの分野でQOLについてスポーツライフスキルの教育を継続していきます。
末筆になりましたが、ご指導を賜りました本学大津教授を筆頭に、ご協力いただいた先生方に改めて心からの御礼を申し上げます。

平成30年3月13日
鳥 居


【鳥居哲夫】
日本体育大学卒業。専門はコンディショニング論。バレーボール女子全日本代表チームトレーナーとして選手の体力強化・コンディショニングを担当。日本ウェルネススポーツ専門学校女子バレーボール部監督として全国専門学校選手権2連覇を達成(2009-2010年)。
担当科目:トップスポーツコーディネーション論特講Ⅱ 他
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